投薬でおこるペットのグリーフについて

みなさんこんにちは。
訪問診療まどかペットクリニックの獣医師の松村まどかです。
今回は投薬で起こるペットのグリーフについて
お伝えしたいと思います。
動物医療グリーフケアアドバイザーの阿部美奈子先生に教えて頂いた内容をお伝えしたいと思います。
いつもパワフルな阿部美奈子先生です。
素敵なパワーをくださる阿部先生のお話を今回も皆さまにお伝えしたいと思います。
ペットの病気の治療のために、投薬が必要になることがありますが、
この投薬が、ペットにとってのグリーフになることがあります。
ペットには薬を飲まされる理由も、意味もわかりません。
投薬を行うために、大好きな飼い主さんから突然 必死の形相で追いかけられたりすると、
ペットにとっては大きな大きな不安となります。
安心できる場所であったお家が、突然に緊張の場となり、
いつまた追いかけられるのか?
飼い主さんはどうしていつもとちがう顔で、自分を必死においかけてくるのか?
たくさんの大きな?に包まれて、大きな不安感を感じてしまいます。
猫🐈はとくに味に敏感で、
苦味を感じると泡を吹いてしまいます。
ごはんに薬を混ぜると、
今まで食べていたごはんを食べなくなってしまうケースもあります。
治療のためには必要な投薬。
では、どうすればいいでしょうか。
まずは、
投薬法を工夫することが大切です。
投薬カプセルを使うと、くすりの匂いや味を防ぐことができます。
ドライフードをガツガツ勢いよく食べる子は、ドライフードにカプセルを入れると気づかずにたべてしまうこともあります。
大好きなチュールやトリーツにはさむと上手にたべてくれる子も多いです。
投薬法のレベルもさまざまですが、
胃や鼻のカテーテルから投薬する方法もあります。
胃カテーテルをつけるには麻酔下での処置が必要です。
麻酔のリスクなども考慮しなければなりませんが、その処置を乗り越えると、ペットへの投薬がストレスなく行えます。ご飯が自力でなかなか食べられない子にも、胃カテーテルから栄養を補給することができます。
カテーテル留置のメリットやデメリットについては、個々のペットの状態・状況についてかわってきます。
かかりつけの獣医師の先生との相談が必要不可欠です。
いざ、投薬が必要になったときに慌てなくてすむように、日頃からペットの大好物探しをしておくといいですね。