グリーフの過程について

今回は、グリーフが起こったときの対処法を知るために必要な予備知識となる、グリーフの過程についてお伝えしたいと思います。
この内容は、動物医療グリーフケアアドバイザーの阿部美奈子先生に教えて頂いた内容になります。
とても素敵なパワーをくださる阿部先生のお話の内容を、皆さまにお伝えしたいと思います。
まずはグリーフの過程を知っていただくことがとても大切です。
ブリーフの過程は、以下の4つのステージに分けられます。
1.衝撃的
2.悲痛期
3.回復期
4.再生期
この4つのステージです。
まずは衝撃期について。衝撃期では飼い主様の思考回路がストップします。
例えば、病名を告げられたとき、動物病院で獣医さんから詳しく説明を受けるのですが、
頭が真っ白になって、聞いて理解したつもりが、家に戻るとわからなくなったりしっかり理解できていないケースもあります。
これは当然の反応です。
2番目のステージである悲痛期では、飼い主様の心の中で、後悔、自責、怒りの感情などのネガティブ思考が現れます。
ペットが病気になったのは自分のせいではないか?
与えていた食事の内容が悪かったのか?
日頃お散歩の時間が充分にとれず、運動をさせなかったから病気になったのか?
などと自分を責める飼主様もおられます。
これが悲痛期になります。
3番目のステージである回復期では、現実を受け止めて、次に何をすればいいかとポジティブな発想や行動が生まれる時期になります。
ペットの病態や治療の内容を受け止めて、お家での投薬をスタートしたり、通院治療をしたりする時間です。
ペットの治療中はこの1〜3をいったりきたりしながら時間が流れていきます。
4番目のステージの再生期は、闘病生活を共に過ごしたペットが亡くなったあとに迎えるステージです。
ペットとの思い出を大切にしながら、共に過ごしたペットとの繋がりを感じながら、あるいはたくさん愛情をくれたペットへの感謝を実感し、これからの未来に希望をもちながら過ごす時間が、ゆっくりゆっくりと増えてきます。ペットとの繋がりが強ければ強いほど、ペットが亡くなった後の悲しみや、心に穴が空いたような喪失感は大きいです。
それはとてもとても辛く、とてもとても長く感じる時間なのですが、見方を変えると、そのペットが飼い主様にとってかけがえのない存在であったことの証明でもあります。ペットとの時間がとてもハッピーであったことの証でもあります。そんな出会いに巡り会えたことは、奇跡のような幸せな出来事ですよね。
今回はグリーフの過程についてお伝えしました。
グリーフの過程を知ることが、グリーフへの対処法につながっていきます。
これからはグリーフへの対処法についてもお伝えしていきたいと思います。